《日本のゴッホ》と称される【山下清】さん。
美に対する表現の烈しさと純粋さはゴッホやルソーに匹敵するとまで言わしめた、日本美術界に名を馳せるトップアーティストです。
山下清さんの持つカリスマ性から数々のエピソードが語り継がれていますが、多くの方々を魅了し続けてきた山下清作品に影響を受けた芸術家は数知れません。


その名匠が昭和１４年に制作した『名画 つつじ』が一本の帯になりました。
山下清さんが描いた意匠を、螺鈿の名工【岡島良山】さんが見事に表した螺鈿細工の名品。
艶やかな光沢を湛えた上質な帯地には、帯幅いっぱいに生き生きと咲き誇るつつじが優雅に映える《特選の袋帯》です。


それにしましても、なんて素晴らしいデザインなのでしょう…
ぜひ今一度、アップのお写真をご覧下さい。
帯地全体を覆い尽くしように描かれた、高貴な色合いの幾何学文様。更には、たれ先やお太鼓・前のお柄にはドットモチーフ。
これだけでも、山下清作品を忠実に再現した十二分に手の込んだ作品であることがお分かり頂けることでしょう。
そこには金彩によって縁取られたつつじが伸び伸びと生い茂り、ご覧頂く全ての方々の心をつかんで離しません。


アートなモチーフに美しい輝きを放つ螺鈿細工の施された、大変にご贅沢な逸品。
通常の螺鈿細工はアクセントとして添えられていることが多いのですが、こちらの螺鈿は施されている箇所が非常に多く、贅の限りを尽くしたお作りに。
それもそのはず、こちらの作品は螺鈿作品を十八番とする名匠【岡島良山】さんが手掛けられた特選品なのです。


またこちらの作品は、あの大手呉服店『鈴乃屋』さんの扱い。
鈴乃屋さんは日本全国に展開される、華やかなお振袖やお着物を中心とした品揃えで有名な、お着物ファン憧れの老舗呉服店。歴代のＮＨＫの大河ドラマの衣裳考証を担当されてきた名店中の名店です。
その上、こちらのお品にはガード加工も施されておりますので汚れや水濡れをはじきやすく、お手入れがしやすいのも嬉しいポイントです。


こちらの作品に関しましては、お締めになるシーンやコーディネートに関して触れる必要はないように思います。
訪問着や附下、色無地や江戸小紋、紬や小紋に至るまで。どのようなお席においても、こちらの帯が引き立つようにコーディネートして頂きましたら最高にステキです。


最後になりましたが、こちらの作品の箱に「菊」と書いてあることにお気付き頂けたでしょうか。
こちらの作品をお譲り下さいましたお客様は、山下清作品の帯を何本もお持ちで、箱だけが別々になってしまったそう…。
その際に「菊」の帯と、「つつじ」の箱が見付からなかったのですが、見付かった際には再度私にお声掛け頂けるようお願いしてきました。
同時期にご購入された山下清さんの作品ですので今回はこちらの「つつじ」に菊の共箱をお付けし、格安のお値段にて出品させて頂きました。


私が申し上げるまでもなく、大変価値の高い作品です。
ぜひこの機会にお客様のコレクションに加えて頂き、末永くご愛用下さいますよう宜しくお願い致します。



寸法
長さ ４４０ｃｍ 幅 ３１ｃｍ


素材・状態

正絹
未着用の、大変きれいなお品です。

お
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